クロノと命の国

クロノと命の国

クロノと命の国 表紙



















クロノと命の国 1



ある国のお話。

そこには、命を操る魔女がいた。

その魔女の魔法は、命を他の人に分けあたえるというものだったんだ。












クロノと命の国 2



ある時 うわさを聞きつけると、たくさんの貴族たちが大金を持ち、その魔女のもとに訪れた。

しかし魔女の、魔法は、命を分け与えるもの。お金を出されたからといって、

行える魔法ではなかった。


すると一人の貴族は、お金で、貧しい人を買い、そして、再び魔女のもとへ訪れた。

魔女は、悩んだ挙句、その魔法を使うこととなった。

命がなくなるまではいかなかったが、貧しい人の体は老化し、貴族の肌には艶が増したんだ。








クロノと命の国 3



その話を聞いた、他の貴族たちの間では、人身売買がはやり、

多くの貴族が、魔女のもとへ訪れた。そして、たくさんの貴族たちは若さを取り戻したんだ。







でもその行為を反対する人がいた。












クロノと命の国 4



それは王様だった。

その国で、一番お金も権力も持っているはずの王様だったけど、

王様は知っていたんだ。命を買っても幸せにはなれないことを。












クロノと命の国 5



王様は貴族たちに、魔女のところには行ってはいけないと忠告をした。

しかし、貴族たちの人身売買は、激しさを増すだけだった。そして、貴族同士の、争いも

激しさを増していったんだ。












クロノと命の国 6



やがて、権力や若さを求める貴族相手に、人身販売に手を染める商人まで現れた。

売られる人の中には、小さな子供もたくさんいたんだ。




王様は、この光景を知っていた。












クロノと命の国 7






そう、かつて王様も、民や家族を売って、命を得た一人だったんだ。

けれど、王様はずっと後悔していたんだ。


そして、王様は、意を決して魔女のところに行った。









クロノと命の国 8



王様が扉を開け、魔女に話しかけようとすると、

魔女は静かに言った。


・・・やっと気がついたのかい。

それは、いつか王様が来る事を知っていたかのような話し方だったんだ。













クロノと命の国 9



王様は、その魔女の言葉に涙を流した。

たくさん、たくさん涙を流した。

そして、

最後に、疲れた・・・と言ったんだ。













クロノと命の国 10



すると、魔女は、立ち上がり、王様に魔法を掛けた。

王様は、あたたかく、やさしい光に包まれ、やがて、小さな種となった。




そして、魔女は、その種を水に溶かし、王様の国に雨を降らしたんだ。













クロノと命の国 11



雨を浴びた、町人や建物は、木や花、草に姿を変えた。

そう、王様は、夢の中でしか生きてはいなかったんだ。

そして、夢の中でようやく過ちに気がつくことができたんだ。












クロノと命の国 12



魔女は、王様の国が森に変わるのを見守った後に、

空を見上げ、最後に自分自身も雨を浴びたんだ。


とても、とても長い年月だった。











クロノと命の国 13



おわり










閲覧ありがとうございます。

今回のWeb絵本「クロノと命の国」は如何でしたでしょうか。

飛ばしましたが、何とか年明けに出す事ができました。

良ければ、感想をお待ちしていますので、よろしくお願いいたします。

あまり描けないですが、物語を描くのはやっぱり楽しいですね。

[ 2015/01/04 09:03 ] 絵本 | TB(0) | CM(2)

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[ 2015/01/04 20:12 ] [ 編集 ]

こんにちは
重いテーマの物語でしたが読みやすく
最後まで一気に読ませていただきました。
とても個性的で私は好きです^^
[ 2015/01/06 09:31 ] [ 編集 ]

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